美音!?
私は、思わず社長の後ろに隠れた。
社長を信頼している訳ではないが……今は、
美音と顔を合わすことが出来なかった。
「響……この男は、危険よ!?
すぐに離れて私のところに来て……」
ビクッ!!
思わず肩を震わし、社長の上着の裾を
掴んでしまった。
すると社長は、クスッと笑う。
「なるほど。どうやら……お前の正体がバレて
コイツを怖がらせてしまったようだな」
私を隠すように庇ってくれた。
えっ?
社長……美音が式神だと分かるの!?
「くっ……何故分かった?
妖怪には、私の気配なんて分からないはずなのに」



