「美音!?ねぇ、美音ってば……」

私は、慌てて起こすがビクともしない。

まるで、この香水のような甘い匂いに
支配をされているようだ。

何だか嫌な予感がするわ。

私は、自分の頬を思いっきり叩いて
気合いを入れ直した。

そして立ち上がろうとした瞬間だった。

「嘘っ……お香を使って
まだ意識があるなんて……信じられない」

「確かに……あの噂は、本当だったのね。
普通の人間ではないって話は」

そう言って現れたのは、私に仕事を押し付けた
女性社員2人組だった。

まさか罠だったの!?
 
私に仕事を押し付けてきたのは、
嫌がらせだけではなく、罠にはめるために!?