しかし、まるで社長を毛嫌いしているようにも
聞こえるのは、どうしてだろうか?

「さぁ、それよりも仕事をしましょう。
早く終わらせないと終電に間に合わなくなるわ」

「うん……」

それ以上は、怖くて聞けなかった。

しばらく仕事に打ち込んでいると
何処からか甘い匂いがした。

香水……?
ううん……違う。

もっと……頭がボーとするような甘い匂い。
意識が朦朧としてきた。

何だか……おかしい。

「美音……さっきから
変な甘い匂いがしない……?」

意識が朦朧とする中、美音を見る。

すると美音は、
気絶したかのように眠っていた。

えっ……!?