浅野先生はずっと夜の番をしているから、まとまった眠りについていないハズだった。


外へ退治しに行くたびに、その体がフラフラになっていくのがわかった。


「俺は昼間に眠るから大丈夫だ」


そう言いながらも、疲れ切っているのがわかる。


それに、化け物は昼夜問わず現れるのだ。


昼間にちゃんと眠れる保証なんてどこにもない。


「なにかあればすぐに起こします。だから、ちょっとでもいいから眠ってください」


あたしはそう言い、半ば強引にタオルケットを押し付けた。


浅野先生はそれを渋々受け取り、ソファに横になる。


「なにかあったら、すぐに起こしてくれよ」


「もちろんです」


あたしがそう答えた数秒後、先生は寝息を立て始めたのだった。