安藤武が作った呪い。


なぜ、安藤先輩はそんな強行に及んだのだろうか。


「また来た」


浅野先生がそう言い、バッドを持って立ち上がった。


あたしは休憩室の窓からライトを当てて化け物の姿を浮かび上がらせていた。


しばらく待っていると浅野先生がグラウンドへ出てきて、化け物を攻撃しはじめる。


夜になって浅野先生と2人で見張り番をしているのだけれど、これでもう3体目だった。


明らかに化け物の数が増えてきている。


攻撃することで撃退できるからいいけれど、同時に襲い掛かられた時にはどうしようもないかもしれない。


「そろそろ仮眠したらどうだ?」


戻って来た浅野先生にそう言われてもあたしは左右に首を振った。


眠気はなかった。


「浅野先生こそ少し眠ってください」