麻由子を覗き、6人全員が休憩室に集合していた。


ソファの真ん中には浅野先生と孝利が立っている。


「どういう事だ」


浅野先生の質問に孝利がうつろな視線を投げかけた。


「だって俺たち、どうせ死ぬんでしょ?」


その言葉にあたしは自分の体を両手で抱きしめた。


「何言ってるんだ。そんなわけないだろう!」


「じゃあ、何体いるかわからない化け物に勝てるっていうんですか?」


「もちろんだ」


浅野先生は大きく頷いてそう答えた。


本当は、勝算があるかどうかもわからない状況だろうけれど、みんなの気持ちを落ち着かせるためだった。


「何体、何十体と同時に襲って来ても、そう言い切れますか?」


孝利の言葉に、今度は返事に詰まってしまっている。