☆☆☆
スマホを片手にグラウンドに出てからも、引っ張られていた方の腕は痛みを感じたままだった。
女の嫉妬の恐ろしさを身をもって体感した気分だ。
あたしはグラウンドの中ほどまで歩き、立ち止まった。
振り返ると祐里と麻由子の2人が入口に仁王立ちをしてこちらを見ている。
途中で逃げ出さないように見張っているようだ。
あたしは息を吐きだして周囲を見回した。
物音もしないし、化け物の気配もない。
それでも警戒心を緩めずにその場に立ち続ける。
こうしてここにいるだけで、本当に化け物は現れるんだろうか?
人の臭いを嗅ぎつけたりするんだろうか?
疑問が出てきた時、合宿所の窓が開く音が聞こえてきてあたしは視線をむけた。
あの窓の位置は休憩室だろう。
「何してるんだ!?」
窓の向こうからそう声をかけてきたのは浅野先生だ。
スマホを片手にグラウンドに出てからも、引っ張られていた方の腕は痛みを感じたままだった。
女の嫉妬の恐ろしさを身をもって体感した気分だ。
あたしはグラウンドの中ほどまで歩き、立ち止まった。
振り返ると祐里と麻由子の2人が入口に仁王立ちをしてこちらを見ている。
途中で逃げ出さないように見張っているようだ。
あたしは息を吐きだして周囲を見回した。
物音もしないし、化け物の気配もない。
それでも警戒心を緩めずにその場に立ち続ける。
こうしてここにいるだけで、本当に化け物は現れるんだろうか?
人の臭いを嗅ぎつけたりするんだろうか?
疑問が出てきた時、合宿所の窓が開く音が聞こえてきてあたしは視線をむけた。
あの窓の位置は休憩室だろう。
「何してるんだ!?」
窓の向こうからそう声をかけてきたのは浅野先生だ。



