「無理……そんなのできるわけない!」


あたしは小刻みに首を振り、そう叫んだ。


下手をしたら殺されてしまうのだ。


亮輔と同じように……。


土に埋められる亮輔の姿を思い出して身震いをした。


今度は自分があんな風になってしまうかもしれないのだ。


「できるかできないかなんて聞いてない。証明してって言ってるんだよ」


祐里があたしに近づいてそう言った。


その目は笑っている。


あたしは祐里の目から視線を外せなくなってしまっていた。


人を貶める事を楽しんでいる人間の目。


その目は相手をがんじがらめにする。


「早く!」


祐里が言う。


2段ベッドの上段なんかにいるんじゃなかった。