見せてしまえば、きっと先生もあの化け物が見えるようになる。


その代わり、狙われるようにもなるんじゃないだろうか?


悩んでいる間に、俊和が問題のDVDを用意して来てしまった。


「これか……1日目にタイトルがない作品があるって言ってたやつだな」


先生も覚えていたみたいだ。


「でも、これを見ると先生も被害に遭うかも……」


そう言ったのは麻由子だった。


他のメンバーもみんな、それを懸念している様子だった。


「そうだとしても、俺ももう巻き込まれてるんだ。それならみんなと同じものを目視して、解決策を探す方がいいだろう」


浅野先生はそう言うと、戸惑うことなく俊和からDVDを受け取った。


浅野先生がプレイヤーにDVDを入れる寸前あたしは「ちょっと待ってください!」と、先生を止めていた。


「どうした?」


浅野先生が振り向いてそう聞いてくる。