翼「チッ、コイツらはテメェの回しもんか?日比谷」
正面にいたヤンキーが少し横にズレると私たちの方に歩いてきている日比谷が見えた
恭「あったりまえ〜。魁璃夢が退学になるチャンスがあるのに、指をくわえてただ見てるなんて勿体な〜い。」
チャンスじゃないよ!ペンチだよ!!
《ペンチじゃなくてピンチね。》
《訛ったような言い方に聞こえなくもない。》
恭「大人しくしていれば退学になんてならなかったのにな?」
璃夢「僕はいつでも大人しいです。」
学校で乱闘は起こしてないでしょ?いい子に学校生活送ってるじゃない。
恭「クククッ、いつまで強い態度でいられっかな?」
余裕そうに笑いながら日比谷はスマホをいじった。
翼「璃夢、コイツらさっさと倒そうぜ?」
日比谷の行動を疑問に思っていたが、翼の言葉に『それもそうだね』と思った。
璃夢「一人何人くらいかな?」
翼「ざっと15?」
璃夢「たかが二人に人集めすぎだよね」
翼「それな。オメェら!!相手してやっからかかってこいやぁ!!」
動いた方が頭が働くって言うしね!
翼の言葉を合図に私も構えた。
恭「待て待てー!これ見ても大人しくしないか?」
そう言って日比谷先輩が見せたものを見て、私は思わず固まった。
翼「あ?璃夢、どうした?」
どうしよう……。
恭「アッハハハッ!コレをネットに上げられると困んだよな〜?しかも、名前も書いてあって性別が女だとも書いてる!」
そう、日比谷先輩が見せている画面には
体育祭の時に女装した写真と、私の名前、そして
【魁璃夢は女だ。男子校に入学するほどの男好き・尻軽・ビッチだ。】
と書いてあった……。
翼「はぁ!?女だとか書いたって璃夢は男だ!んな、デマ誰も信じねぇよ!」
ううん…信じるよ…。だって私と同じ学校に通っていた人はみんな知ってるんだよ?私が女の子だって。
そんな子が男子校に行ってるなんてバレたら…。
恭「ハハハハハッ!!これをネットに上げられても、再試が受けられなくてもお前は退学だ!」
い、嫌だっ!退学なんて嫌だよっ!せっかく友達もできて……今までにないほど幸せなんだ!
それなのに……こんな形で終わるなんて…


