璃夢「………。」
それにしても、何が目的なの…?下手に何か言うと危ないのかな…。
『黙れっ!』とか言われて、ナイフとか突き刺してくるかな…。
《サスペンスの見すぎだろう》
恭「そー警戒すんなって。 」
璃夢「警戒だってします。アナタ、私を誘拐した犯人なんでしょ?」
恭「そりゃそうか」
私の言葉にそう簡単に返事をした日比谷先輩、ソファの背もたれにかけてあったジャケットのポケットから何かを取りだした
カチッ
よくよく見てみるとそれは、タバコだった
璃夢「………未成年ですよね」
恭「おー、だからなんだ?」
璃夢「タバコは20歳になってからですよ」
恭「別にいーだろ。誰にも迷惑かけてねぇし、サツも法律法律いいながらいちいち確認なんてしねぇし」
…確か、未成年なのにタバコを吸ったり、お酒を飲んだりしたらその商品を販売した人とか親御さんが罰金したりしないといけないんだよね…?
だったら最終的には迷惑をかける形になるんじゃ…。それに、タバコなんて吸ってるとガン発症の確率が上がるんだからね?
ま、言ったところで聞くような人ではないんだけどね。
恭「…………30分か…」
タバコを吸いながら、スマホの画面を確認した日比谷先輩。
横からチラッと画面を盗み見ると、そこには9:40の文字があった。


