時雨「なっ、なに!?」


そうだよ!リンちゃんが土日に行く場所、そんなのバイト先に決まってんだろ!

バイト先付近で誘拐された線が強いから、周りで聞き込みしてみるのが一番だな!


翼「時雨、雪に今説明したことを話して、Norn周辺の工場を調べてくれって伝えてくれ!」


そう言って俺はリンちゃんのバイト先に向かうべく走り出した


時雨「えっ!?ちょ、翼くん!!?」


後ろから戸惑ったような時雨の声が聞こえたが返事をすることなく走った





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恭「ったく…全然来ねぇじゃねーかよ」


ソファに座り、スマホをいじっていた日比谷先輩がいきなりそんなことを言い始めた

この工場には時計というものが置いてないから電話をしてからどれくらいの時間が経ったのか分からない。

体内時計でいうなら……30分くらいかな?うん、もし本当に30分なら長いね。

日比谷先輩は、翼に『璃夢に伝えろ』って言ってたよね…。もしかして翼、今もずっと璃夢のこと探してるんじゃっ!

見つかるはずないのよ!だって私が璃夢だもの!世界中のどこを探してもここに来なかったら見つからないわ!

もし、誰もここに来なかったら私どうなるのかな…。手足縛られてて戦うことすら出来ないし…。