翼「実は、璃夢の妹がヤンキーに誘拐されたんだ。だから璃夢と助け出しに行かなきゃいけねぇんだけど」
時雨「え!?璃夢、妹いたの!?」
………そこは誘拐されたことに驚け。
心の中で一応ツッコんだが、時間もないので心の中だけにしておいた。
翼「璃夢がどこにいるかも分かんねぇし、璃夢を探してる間にリンちゃんが危ない目に遭うかもしれない…だからまず、リンちゃんの居場所を…」
時雨「ちょちょっ、ちょっと待って!?整理するから!」
そう、リンちゃんを探すのが先だ。日比谷はクズだからな…女相手に手を出さないとは限らない…。
それに、璃夢が家にいなかったとなると危険を察知して先に探してるかもしれないしな。リンちゃんと璃夢は双子…だろうからな。
時雨「居場所は!?どこにいるの!?」
翼「それが分かんねぇから困ってんだろ?分かってるのはどっかの工場ってことだけだ」
せめて、いつどこでってことさえ分かれば場所が割り出せるってのに…。
時雨「とりあえず、外に出ないと誘拐なんてされないわよね?リンちゃんが土日に行きそうな場所を当たってみたら?」
土日にリンちゃんが行きそうなところ……
翼「っそれだ!」
俺は時雨の肩を掴んでそう言った


