私の兄貴って誰?………あ、璃夢のことか!…って、叩きのめす?
え?待って待って?私今、ボコボコにしたいなら、璃夢本人を拉致ればいいって考えたよね?だけど、この人は私を拉致った。
ということは…
璃夢「どういうこと…?」
恭「ハッハッハッ!マジで兄妹揃って馬鹿かよ!」
なんでここで馬鹿にされなきゃいけないの!?どこにそんな要素あったのさ!それに、同一人物なんだから揃うも何も一緒なんだよ!
恭「つまり」
私の目の前に立ちながら話していた日比谷先輩がしゃがみこんで私の顎を掴み、上を向かされた
璃夢「っ」
恭「お前をエサに魁璃夢を袋叩きにするんだよ」
ゾワッとするものを感じた私は日比谷先輩の手を払うべく首をズラした
すると、いとも簡単に日比谷先輩の手は顎から外れた。
恭「つーわけでスマホ、持ってんだろ?」
何が『つーわけで』なの?全然話の脈絡ないし。
璃夢「ダメですよ。私、スマホ持ってないんで」
恭「あ?マジ?んだよ、兄妹揃って持ってねぇのかよ」
普通兄が持ってなかったら妹が持ってるわけないでしょ!?この人マジで馬鹿なの?私に馬鹿って言ったけどあなたも大概だよ?
心の中で悪口を言っていると、日比谷先輩はポケットから自分のスマホと思われるものを出した。