恭「はじめましてリンちゃん?気分はどう?」


『最悪だ!』そう言ってやりたいのに口元を覆う布が邪魔で話せない。

しかし、話せない状況のお陰で自分が今リンであることを思い出し、男口調では行けないことを思い出した。


恭「あーそっか。口塞いでるから喋れないか」


そう言ってクククッと喉を鳴らすように笑った日比谷先輩は、私の口を覆っている布を外してくれた

………外してくれるんだ。叫んで助けを呼ぶかもしれないのに。


璃夢「ここ、どこですか?貴方の目的は?」


恭「お?意外と肝が据わってんだね?つか、顔も声もそっくりなんだな」


そう言って上から下まで舐めるようにみた。気持ち悪い視線、学校で感じたものにも似ている。


璃夢「話をそらさないでください。貴方の目的はなんなんですか?」


私を今まで連れ去ろうとしていたのが誰か分かってスッキリはしたけど、目的が全くと言っていいほど予想できない。

もし璃夢をボコボコにしたいなら、璃夢を拉致したらいいんだし、話があるなら璃夢と話せばいいんだ。

だからなんで妹のリンが連れ去られたのか分からないのだ。


恭「そんなの簡単。お前の兄貴を叩きのめすんだよ」