荘司「さて、璃夢はちゃんと行ったか?」


視線をカフェの方に向けると、璃夢が歩いている姿はもうなかった。


荘司「璃夢が降りてから5分も経ったし、そりゃもう入ったに決まってるよな」


そう思った荘司は、カフェの中に行って確認することはせず、そのまま車を走らせて行った


一方、カフェノルンでは…。


湊「うーん……」


カランカランッ

恋汰「おーい湊さん!なんで看板出てないんだ?」


蒼閒「もしかして臨時休業ですか?」


湊「オメェら、おせーぞ!いつもより30分は遅いじゃねぇか!」


恋汰「だって羚焚がここら辺を見回りしてからとか言ってよ〜」


湊「見回り……なら、リンちゃん見なかったか!?」


羚焚「リン…だと?」


湊の口からリン、もとい璃夢の名前が出ると羚焚の顔つきが変わった


湊「開店時間から20分弱経ってるのにまだ来ないんだ…。いつもなら開店時間10分前には来るのに…。」


『何かあったのかな…』と心配した表情を浮かべる湊。

そんな湊とは正反対に、すごく怖い表情をしている羚焚。


恋汰「おい、羚焚?どうした?」


羚焚「…………アイツが遅れるはずはない。時間は律儀に守るやつだ」


蒼閒「…………もしかして…何か来れない理由が?」


蒼閒の一言で店内に張り詰めた空気が漂った


バタンッカランカランッ!

すると乱暴に扉が開いた