INFATUATOシンドローム 2







理緒「じゃあ、手加減無しで行くから。」


璃夢「はい、お願いします」


私は髪をポニーテールに縛って気合をいれた。


昴「………それじゃあ……始めっ!」


星宮先輩の声でタイマンがスタート。

そしてその声と同時に胡桃先輩は私に近づいてきて、蹴りを入れてきた

ヒュンッ


っ!早いっ!

今まで戦ってきた人の中でダントツでスピードが早い。

ギリギリで避けたが、あれがモロに当たっていたらきっと動けなくなっていた。

それに胡桃先輩はいつも笑顔だけど、今は真剣そのものな表情だ。


胡桃先輩が本気でやってくれていることが分かったので、私も心置きなくできると思った

そして自分からも攻撃を仕掛けていった









理緒「はぁ…はぁ…」


璃夢「はぁ……はぁ…はぁ」


何分たったのか分からない。もしかしたら1時間経ってたかもしれない。だけど決着はまだついてない。

どちらも体力が限界に近い。多分一発受ければ、もう動けないだろう。

これが最後の一打撃だ!

胡桃先輩も同じことを考えていたのか、私に向かって今までの比じゃないスピードの蹴りをいれてきた


璃夢「っっ」


私は体にムチを打って蹴りを避け、最後の力を振り絞って胡桃先輩に拳をぶつけた


理緒「うっ」


そして胡桃先輩は膝を着いた。


璃夢「はぁ……はぁはぁ…」


昴「っ………魁の…勝ちだ…」


そして判定は私の勝ち。だけど…


理緒「まだだっ!!」


胡桃先輩は泣きそうな表情をして立ち上がろうとした


理緒「まだだよっ、まだ終わりじゃないっ…終わりじゃないよっ!」


昴「理緒!!無茶すんなって…」


フラフラになりながら立ち上がろうとする胡桃先輩を支える星宮先輩。


理緒「ふざけんなっ!俺は負けちゃダメなんだ!負けたらっハムスターちゃんがっ!」


昴「理緒!!」


理緒「っ」


昴「往生際が悪ぃぞ…。」


理緒「うっ…うぅ…」


すると胡桃先輩は崩れ落ち、『嫌だ嫌だ』と言いながら泣き出してしまった