お父さんと咲希パパは初対面のはずなんだけど……なんであんな 仲良くなってるの!?




あのコミュ力譲ってくれないかなぁ、なんて考えながら 親を置いて咲希と教室へ向かった。




1年4組。

1組から4組は2階で、5組から7組は1階だから
澪たちの4組は階段のすぐ横にあった。



前のドアから中に入ると、何故か誰もいない。




……さすがに早く来すぎたかな。




「澪と同じクラスで良かったぁ」


「咲希と澪は運命共同体だからね。」


「なにそれ?」


「親友ってことだよ」




頭の悪い咲希は“運命共同体”の意味を理解できなかったみたいだけど、
そんな咲希を見て澪は少しだけ安心した。