遅くまですみません、
なんて謝ってくれるけど、
ほんまは新藤さんの方が時間を気にしてたんと違うかな。
ほら、今だって時計見て眉を下げた。


この後誰かと約束でもあったんかな。
もしかして彼氏かな、
聞く権利なんてもちろん無い。


でもせめてもの思いで、





「あの、連絡先とか聞いてもいいですか?」





そう言葉にしていた。

男なら行くとこ行かんと。
俺がモットーにしていること。


そう言った俺に
彼女は全く予想もしていなかった返事をした。







「あ、はい。
先ほどお渡しした名刺に記載しておりますので.....」