誰にも、龍や斗くん、
あんなに近くにいる人にも言えなかったこと。



全てを聞いた後、彼が口を開いた。


そこで初めて聞かされた真実。


夕焼けが物語っていたもの。


ここでもまた、
私は彼との秘密ができた。


後少し。


後少しだけ。


彼との約束が果たされるまで後少し。









「後少し。頑張れ、まこ」







22時過ぎ、



二人で飲んだ帰り



ホームに降りる彼女に呟いた。