「紺さん.....!」





久しぶりのその笑顔は、
相変わらず目がなくなりそう。


髪が少しだけ伸びた彼は
黒髪から優しいブラウンに変わっていた。






「久しぶりやなぁ。
元気しとったか?」

「うん、元気だったよ。
髪、色変えたんだね。」

「あーそやねん。気分転換にちょっとな。」






柔らかい彼の髪が風に揺れて、
また懐かしい香りが鼻をかすめる。


あー、私は知らず知らずのうちに
紺さんの匂いまで覚えてしまってたんだ。







「最近もずっとここ来とったん?」

「ううん。2ヶ月ぶりぐらいかな。
仕事も忙しかったし友達と過ごすことも多くてね。」

「そうなん!実は俺もやで。
最近は仲間連れて船出しとったんやけど
たまたま1人だけ休みやったから
久しぶりに陸釣りしに来てん。」