普段から独り言多いし、
ロクマル釣ったことで興奮してるしで
我を忘れていた俺は、
彼女に写真を撮ってくれなんて頼んでいた。


龍と斗に
よく女の子に話しかけたなって言われたけど、
ほんまに自分でも思う。


無理やり話しかけて、
仮にもアイドルしてる奴が知らん子に写真撮らせて。
あの時の俺はほんまにどうかしてたと思う。


撮影大会を楽しんだ後は
きちんとその子にもお礼を言って。


ロクマルについて盛り上がろうと思えば
ロクマルを知らんって言うからびっくりで。


ふと我に返ってさっきの彼女の怯えた顔を
思い出して出来るだけ優しく話しかけていた。


そうしてるうちに
だんだん彼女の緊張もほぐれてるように感じて
自己紹介をした。


これがロクマル記念日の話。







「新藤さんとおんなじ名前や!」

「そやねん、俺もびっくりした!
肝心の苗字忘れてんけどなぁ。」