「さすがに毎日は、その……やっぱり」
「お嬢様、キスする時はどうするって言いましたか?」
おかしい、さっきまで優しかったのに。
今は全然私の話を聞いてくれない。
「拓人、話聞いて」
「お勉強が終わってから、いくらでもお聞き致します」
「今じゃないとダメ」
「……わかりました。それでは」
良かった、話を聞いてくれる。
そう安心していたのも束の間。
拓人は私の額に、そっと自分の額を重ね合わせてきた。
一気に近くなる距離。
ドキドキが増す。
「どうぞ、お嬢様。話とはなんでしょうか?」
意地悪、拓人が意地悪だ。
こんな状況で言えるわけがない。
ぎゅっと目を閉じて、恥ずかしさを耐え凌ぐことしかできない。



