甘い執事の思うがまま。



拓人は私の反応を見て、満足そうに笑う。


かと思えば、拓人の手が下へとおりてきて。
私の頬へと移動した。


それだけなのに、私は一瞬にして顔が熱くなってドキドキしてしまう。

さっきまで申し訳ない気持ちでいっぱいだったのに、自分でもわかるくらい単純。


「では、話も終わったところですし」
「あ、あの拓人……」

「何でしょう?」
「手が…」

「お嬢様、このくらいで顔を赤くしていたらこの先が不安ですね」

「……っ」


やっぱり拓人はわかってやっているのだ。

つまり、これは昨日から始まった“キスのお勉強”。
本当に毎日するようだ。


「忘れずに、毎日しましょう。
これは大事な勉強の一環です」

「ほ、本当に毎日するの……?」
「もちろんです」


にっこりと綺麗な笑顔を浮かべる拓人。
嬉しいのか楽しいのか、明るい笑みだった。