そしてお昼休み。
「美紅」
少しの間、教室で待っていると、拓人はやってきた。
いつも通り優しい笑顔を浮かべて。
「拓人」
「お待たせ、行こっか」
私の席までやってきた拓人。
やっぱり存在感がすごい。
「う、うん……」
私も立ち上がり、お弁当の入った小さな鞄を手に持ちながら、拓人の後ろをついていく。
優しい雰囲気を漂わせる拓人が、本当は……私を独り占めするために、昨日あんなことを言った?
そんなの信じられない、けれど……誰の意見を信じればいいのかわからなくなってしまう。
楓ちゃんや津田くんが嘘をつくように見えないし、もちろん拓人だってそうだ。
私はどうしたいのか、それすらもわからなくなる。



