甘い執事の思うがまま。



顔を上げれば、首を少し傾げる様子の津田くん。

その動作が少し子供っぽくて、不覚にもかわいいと思ってしまった。


思わず小さく笑えば、津田くんは眉をひそめ、少し不機嫌な表情へと変わる。

ねぇ、拓人。
やっぱり津田くんは悪い人だと思えないの。


疑うなんて私にはできなくて、今日家に帰ったら、拓人に相談しようと思った。


だから私はシャーペンを手に持ち、津田くんの文字の下に書き始める。

“大丈夫、何もないよ”


最後にニコちゃんマークを加え、津田くんに見せると彼は小さく笑った。

まるで“良かった”とでもいうように。


この時からもう私は、津田くんを避けることをやめた。

だってちゃんと津田くんのことをわかっていないのに、“悪い人”だと決めつけるのは良くないかなって。