そんな私を見て、拓人は小さく笑う。
すると昨日同様、優しくそっと唇を重ねられた。
胸の高鳴りが止まなくて、さらに悪化する。
ドキドキとうるさく、拓人の執事服をぎゅっと掴んだ。
「……お嬢様、本日もよくできましたね」
「ほんと……?」
キスが終わると、拓人は満足そうに笑っていた。
どこか嬉しそうにも見える、そんな笑みだ。
ただ私は、ぎゅっと目を閉じてキスされるのを待っていただけなのに。
「はい。キスを素直に受け入れることはいいことです。
問題は、キスの前後ですかね」
「キスの、前後……」
「まずは焦らしすぎです」
「焦らす?」
そんなことをした覚えはなく、首を傾げる。



