私はお姉さんの後ろを追って、廊下を歩き出した。

「ここが会議室、こっちは…」
 そんな説明をひとしきり聞いて、私達はある部屋に入った。
「失礼します。皐結さんを連れて来ました」
「君か。あの願書、なかなか読みごたえがあったよ」
「は、はい?」
 はて、読みごたえがあった、とは…?
「あぁ、すまない。あそこまで経歴が完璧
な人はそうそういないからね、即合格、って訳」