いや、もちろん健斗とできるのは嬉しいのだけれど。

それに図書委員っていうのがまたポイントのひとつで。


基本掃除が終わった後、本の貸し出し手続きをするためカウンターにいるだけだから、仕事はほとんどない。

さらには図書室を利用する人はほとんどいないため、健斗とふたりきりの時が多いってことだ。


だから、私は嬉しい。
でも、健斗は?



「……ねぇ、健斗」
「なんだよ」

「図書委員でいいの?」
「は?」


結構真面目に聞いたっていうのに、健斗になぜか驚かれてしまう。


「いや、他の委員会もあるからさ」


もしかしたら嫌かもしれない。

暇だし、放課後の担当になったら時間が潰れるし、そもそも私とふたりきりって嫌なんじゃ……と、考え出したらマイナス思考が止まらなくなる。