手を繋いで歩く。

歩幅を合わせて、肩を並べて、時々見つめあって、、、

あの頃は思いもしなかった。

変態弁護士!なんて、初対面で叫んだあの日。

あれから一年と一ヶ月。

近づいては離れ、想いを告げられては拒否してたのに。

「あの日、あんな風に出会わなかったら、結末は違ってたのかな、、、」

「同じだろ。次の日には会ってたんだから。」

「一つ聞いても?」

「いくらでもどうぞ」

「あの時、一緒にいた女性は?」

「あー、桜木の妹。俺の従兄弟の奥さんで、あの日報告あるって呼び出されてな。結局、従兄弟は仕事終わらず来れなかったから、二人だったってわけ。」

「桜木ってまさか、、、」

「そう、桜木エージェント。お前がずっと知りたがってた答えだ。」

「どうして今教えてくれたんですか?」

「恋人になれば遅かれ早かれ、いずれは紹介する日が来るだろ?」