学校を出てから数分、俺たちは近くにある
コンビニへと入った。



徠「なんでも好きな物でいいぜ」


玲「やったぁー!」


照「なんにしよっかなー」



ホント元気だよなぁ...。


なんて呑気に思いつつ、俺はお菓子コーナーへと回る。


徠の悩みを解決したのは桜舞なはずだけど、
俺らが徠からもらっていいのかな。


あんま気が進まない...。



徠「律佳!どーした?」


律「...ホントにいいの」


徠「いいって!俺の話で放課後付き合わせちゃったしな」



徠はニシシッと悪戯に笑う。


俺の中で何かこそばゆいものが渦巻いた。


俺はお菓子コーナーをじっくりと見る。


何にしよう...。


悩んでいると、隣に桜舞がやってきた。



律「桜舞は決まった?」


桜舞「いや。律佳は?」


律「俺も...」


桜舞「だよな」



桜舞は苦情しながらお菓子を手に取る。


前よりも表情が分かりやすくなったなぁ。


俺はただそれだけでも嬉しかった。



桜舞「正直、なんで徠に奢られるのかさっぱりだ」


律「うーん...。徠が桜舞たちに奢りたいって言ったんだ。そうさせてあげようよ、ね?」


桜舞「...わかった」



渋々桜舞は頷いて、1つチョコクッキーの箱を取る。



桜舞「律佳も食うだろ?」


律「え、俺もいいの?」


桜舞「いーよ。俺1人でお菓子は食べ切れないし」


律「やった!ありがと、桜舞!」


桜舞「お礼言われることじゃない」



桜舞はふいっとそっぽ向いて、クッキーの箱を
徠に渡しに行った。


俺はおかしくてクスクスと笑った。


素直じゃない桜舞は可愛い。