玲「徠が成績を心配してるんだよねー?」


徠「いいって、玲空」


桜舞「...やりたい時にやればいいんじゃないの」



途端に桜舞がそっぽ向きながら、そう言った。


俺は驚いて桜舞を凝視する。



桜舞「勉強って自分のためにしかなんないだから、
徠が思った時にやればいいじゃん」


李「びっくりした」


桜舞「な、なんで」


玲「桜舞、意外に勉強のこと考えてたんだ...!」


桜舞「はぁ?」


桜人「人は見かけによらず、だな」


律「桜舞、成績いいしね」


桜舞「ちょ、意味わかんないんだけど」



俺の中で何かが吹っ切れた気がした。


そっか、別に比べる必要ねぇんだ。


俺がやりたいって思ったらやればいい。


その先がどうなろうと俺が望んだことなんだから。


人に左右される必要ねぇんだ...。



徠「ありがとな、桜舞」


桜舞「は?」


徠「なんか色々吹っ切れた!」


照「よかったね!徠!」


李「おぉ...」


玲「すごいねー!桜舞!」


桜舞「な、なんなの、これ...」



呆れ顔の桜舞を見て、俺は笑った。


純粋で優しい桜舞。


早く抱えてるもんが消えればいいのにな。


なんて、桜舞には言えねぇんだけど。



徠「さて、帰るか!放課後付き合わせちゃって悪ぃな!
なんか奢るぜ」



俺がそう言うと照や玲空の顔が輝いた。



照・玲「ホント!?!?」


徠「おう」


桜人「律儀なやつ」


律「いいの?」


徠「あぁ!近くのコンビニでいいか?」


李「やったね、桜舞」


桜舞「え...あ、あぁ」



戸惑う桜舞と共に俺たちは学校を出た。