連休が明け、通常授業に切り替わると
近づいてきたのは定期考査という名のテスト。


お宅訪問会が終わって、少しずつ近づいた俺たちと
桜舞たちの距離は相変わらず平行で、
大して変化はなかった。


けど、確実に分かるのは桜舞が俺たちのことを
信用し始めてるってこと。


それが俺たちにとってはすごく嬉しくて
言うならもう定期考査なんかどうでも良くなるくらいに。



担「そろそろテストだからなー!遊んでないで
勉強するように!」



放課後のHRで担任が俺の心を見透かしたかのように
そう言い放った。


クラス内で漂う面倒臭い空気感。


俺は苦笑した。


ま、あの7人の中じゃ、俺が1番成績低いからな...。



律「徠?どーしたの?」


徠「いや、勉強しなきゃなぁ...って」


玲「え!?徠、勉強しなくたって頭いいのに!」


徠「それ、本気で言ってんのか?玲空」


桜人「まぁ玲空だからな」


徠「そっか」


玲「え!?なんで納得するの!?」



訳が分からないという顔をして慌てる玲空を尻目に
俺は机にうつ伏せる。



桜人「そんなに今回やばいのか?」


徠「いや、そーいうわけじゃねぇけどさ」


李「どーしたの?」


律「あれ、桜舞は?」


李「照に連れられて食堂に...」



李利の不安そうな顔を見て、俺たちは顔を見合わせて
同じような顔になる。



律「大丈夫かな」



ただ1人律佳だけは桜舞を心配してその場へ
行こうとしていた。


桜舞も変わったけど、何より律佳も変わったんだよな。


俺はその事にも嬉しさを感じている。