桜人「そろそろ出るか」



一通りゲームを楽しんだ後、桜人のその一言で
俺たちは徠の家を出た。


いやぁ、楽しかった!!



玲「ありがとね!徠!」


徠「いーや?俺も楽しかったしな」


照「また行くね!」


徠「おー」


桜舞「じゃな」


李「お邪魔しました」



手を振る徠に別れを言って、俺たちは更けた夜の道を
それぞれ歩いた。



照「いやー、もう夜だねー!」


李「つい長居しちゃったね」


桜人「ま、いいんじゃね?」


律「それ、徠が言うことだよ」


桜舞「...」


玲「桜舞?どーしたの?」


桜舞「あ、いや...その」



しどろもどろに赤くなりながら慌てる桜舞を
俺たちはキョトンとした顔で見つめる。


桜舞はきまり悪そうにそっぽ向く。



桜舞「た、楽しかった...。あ、ありがと」



ボソボソッと桜舞なりの精一杯の感謝は
俺たちの心の中へ最高の嬉しさとして吸収された。


桜舞...可愛い!!



玲「また遊ぼうね!桜舞!」


桜舞「ちょ、抱きつくなって玲空!」


律「また行こう、桜舞」


桜舞「律佳、頭撫でんな!」



真っ赤になりながら憤慨する桜舞を見、
俺たちは顔を見合わせて笑い合った。


あんなに素っ気なかった桜舞が俺たちにこんな顔を見せてくれるようになった。


嬉しいなぁ...。


ふと李利と照を見ると複雑そうな顔をして苦笑していた。


少しだけ胸が痛んだ。