俺、律佳、玲空は今、徠の家の近くにあるという、
スーパーマーケットに来ていた。


理由は徠の家へと持参するジュースの買い出し。


といっても、人嫌いな律佳はマスク、ヘッドフォン、
フードとフル装備だけど。


ま、俺も似たようなもんだから、何も言わない。



玲「桜舞は炭酸飲める?」


桜舞「あ、あぁ」


律「徠はブラックだったよね」


玲「うん!こんなもんかな?」



嬉しそうにかごにジュースを入れ込む玲空。


その量はとてつもなかった。



桜舞「おいおい!そんなに飲むのか?」


玲「だって7人もいるんだよー?」


律「玲空、これは買いすぎ」


玲「えー?」



不満そうに頬を膨らませる玲空を差し置いて、
俺と律佳で何個かのジュースを元に戻す。


ったく、子供かよ。


そうしてやっと、買い出しを終えた俺たちは
徠の家へと向かった。



玲「久々だなぁ、徠の家!」


律「何年ぶりだっけ」


玲「2年くらいじゃないかな?」


桜舞「こんなとこ、初めて来た...」


玲「まぁ引っ越してきたってのもあるからね」


桜舞「うわ」



話しながら歩いていると、途端に大きな家が姿を現す。


朱色に染まった屋根が印象的な家。


俺は見上げて感心する。


大きいとは聞いていたけど、これほどとは...。


てか、なんで俺古風な話し方になってんの。



徠「お、来た来た。いらっしゃい」



待っていたのか、俺たちが到着するや否や
徠が玄関先のドアから顔を出した。