いつかはこうやって人と付き合わなくちゃいけないから。


だから俺は少しずつ桜舞に心を開かせようとしてる。


李利と一緒にね。



お「いらっしゃい!」



おばちゃんと話をしながら、俺はパンを買って、
ドア近くで待っていた李利の元まで戻った。



照「お待たせ、李利!」


李「よく頑張ったね、桜舞」


桜舞「...あぁ」



桜舞は少し頬を赤らめてそっぽ向いた。


李利はちょっと嬉しそうに笑った。


その笑顔がとても綺麗で...。


見てる俺も嬉しくなるような...そんな笑顔。


李利と知り合いになる人たちは、
大体李利の優しさに包まれる。


だから李利から人が離れていかない。


李利が悪い人だって思えないから。


それから俺たちは教室に戻った。


ちょうどその時、玲空たちが何やら話し込んでいた。



照「どーしたの?」


玲「あ、照!」


李「何話してたの?」


桜人「今度の連休に徠の家に押しかけようって話」


徠「押しかけるって...。遊びに行くでいーだろ?」


律「桜舞たちも来る?」


玲「楽しいよー!」


徠「なんで主催であるはずの俺の意見が通らねぇの...」



嘆く徠に俺は苦笑しながらも、
内心はすごくワクワクしていた。


だってお宅訪問だよ?


ワクワクする以外にないよね!


俺は期待の眼差しで李利たちを見ると、
2人の反応は揃って、ため息をつく、だった。