お目当ての物が見つかり、
俺たちは揃って会計を済ませた。


どうやら桜舞はご当地のシャープペンシルを
買ったようだった。



照「あ、桜舞!買えた?」


桜舞「あぁ」


李「よく1人で選べたね」


桜舞「李利...馬鹿にしてるだろ...」


李「そんなことないよ」



ニヤッと笑いながら否定する李利に
呆れた顔で見つめる桜舞はやれやれと肩をすくめた。



桜舞「桜人に手伝ってもらったんだ」


李「桜人が?」


桜人「たまたまお互い、同じ悩みがあったからな」


玲「皆買えたみたいだね!」


徠「あんまはしゃぐなよ、玲空」



やっと戻ってきたか...。


ため息をつきながら、振り返るとギョッとするくらいの
荷物を持った徠が立っていた。


いや、徠に兄弟が多いことは知ってるけど...。



律「徠、買いすぎなんじゃないの」


徠「ん?そーか?」


桜人「何買ったんだよ、徠」


桜舞「そんなに兄弟いんのか?」


李「すごい量...」



皆が呆然と徠の荷物を見つめる。


徠はなんでもないようにニヤッと笑った。



徠「あいつら、すぐにお土産無くすからな」


照「徠はいい兄貴だねー!」


桜人「そういう問題かよ」



がやがやと色んなことを話しながら歓迎旅行を終えた。


それから俺たちは学校へと戻って来、
振り返えの休日を過ごした。


俺は買ってきたお土産を妹に渡した。


桜舞が選んだ物を嬉しそうにもらって、
早速自分のランドセルにつけた。


その様子を見ながら、俺はクスッと笑った。


桜舞の勘は当たったみてぇだぜ。