玲空は本当に反省しているようで教室に入ってからも
取り巻きとは接しずに大人しくしていた。


俺は肩肘をついて一息つく。


玲空は故意であんなことしたわけじゃない。


もちろん、そんなこと俺だってわかってる。


ただ、あいつが今のままずっと生活するのなら
玲空のお人好しは迷惑という形で、
多分俺たちだけでなく周りを巻き込んでしまう。


今日のように。


少しばかり言い方はキツかったかもしんねぇけど、
こうでもしないと玲空は反省しないからな。


あとから徠に説教されるのはごめんだけど。


にしても、帝月の奴、大丈夫か?


てか、話したこともないやつのこと、
なんで俺は心配してるんだろーな。


我ながらおかしなことに苦笑する。


それから昼休みに入った頃に帝月たちが帰ってきた。


沢山の視線が一斉に帝月へと注がれるが、
そんなこと気にしないと凛として帝月たちは
教室へと入ってきた。


すげぇな。


俺はその姿を見て感心していた。


俺が人に感心することって実際あんまねぇから、
俺自身でも驚いていた。


帝月が黙って自分の席につくのを確認すると、
後ろから玲空が話しかけようとしていた。


俺は不敵の笑みを浮かべる。


さあて、どーする?


玲空