いつか俺が君を幸せにできるのなら

それからしばらくして休み時間になり、
さっきの男子が教室に戻ってきた。


案の定、玲空はそいつに話しかける。



玲「あ!戻ってこれたんだね!体調は大丈夫?」


桜「...あぁ」



あまり話したくないというような顔で玲空を見たあいつに俺は密かに同情する。


残念だけど、玲空にはそれ、通じねぇよ。



玲「俺、逢隈玲空。よろしくね」


桜「...」


玲「君の名前は?」


桜「教える必要あるかよ」


玲「えっ」



驚いた。


まさかそんなド直球に玲空に言うとは。


玲空は驚いてそいつを見つめている。


話しかけんな、そういうオーラがあいつから出ていた。


なんとなく、気持ちの分かる俺は何も言わずに
事の成り行きを眺めていると、
先程の肉食系女が声を上げた。



「ちょっとあんたぁ、なに玲空くんに失礼なこと言ってんのぉ?」



見るとあいつは少し震えているように見えた。


大丈夫か?


不思議と俺はあいつのことを心配してしまっている。


すると玲空が戸惑いながら笑顔を作った。