その翌朝。


カーテンの隙間から漏れる朝の光が差し込んで、
俺たちの顔を照らしてくれる。


その眩しさに俺は目を覚ました。


起き上がると、俺の周りにはぐっすりと眠っている
皆が床に寝そべっていた。


なんだか、合宿みたいだな。


俺はクスクス笑った。



桜舞「...て」



ん?


小さな声が聞こえたかと思うと、その声の主はクッションの上で横向きになっている桜舞だった。



桜舞「やめ、て...」



淡い涙を浮かべて、苦しそうにそんな寝言を発する桜舞。


俺はそんな桜舞を見ていられなくて、そっと涙を拭った。


それから、ゆっくりと桜舞の頭を撫でた。



玲「大丈夫。怖くないよ。俺も皆もいるからね」



そう話しかけると、桜舞は落ち着いたのか、
そのまま規則正しい寝息を立ててまた眠りについた。


夢の中でも辛い思いをしているなんて、そんなの酷だ。


お願いだよ、神様。


桜舞が少しでも笑っていられるように、
楽にしてあげられるように、幸運を分けてあげて。



徠「んーっ!あれ...玲空、起きてたのか」


玲「あ、おはよう!徠!」


徠「おー、おはよ」



徠はムクリと起き上がって盛大に背伸びをする。



徠「朝飯作ってくるな」



徠はそう言って、すぐに立ち上がり、キッチンへと
向かった。


俺も立ち上がって、カーテンを開ける。


バッと明るい朝の太陽の光が部屋中に差し込んで
思わず目を細める。


綺麗な黄金色の光が青空を包み込んでいる。


朝露を受け持った葉がそよ風に揺れている。


なんて気持ちのいい朝なんだろ...。



桜人「ふ、はぁ...」


照「ん、んんー!」



眩しくなったのか、桜人と照も起き上がってきた。