「澪なにしてんの、早く行くよ?」

「どうしたの澪?」

「ううん、なんかこうやって放課後遊ぶのも最後って思うと少しさみしくって」

すると莉子と愛は顔を見合わせると、笑い始めた。

「な、なによ。二人はさみしくないの?!」

「もちろん私も愛もさみしいって思ってるよ。でも今はこの時間を楽しまなきゃ!」

「そうそう、澪はすぐしんみりしちゃうんだから」


部活のことで落ち込んだり、不安に思ったり。そんなことは数え切れないほどあったけれど、そんなときいつも二人が支えてくれた。

今だってそう。二人のいう通り、今は思いっきり楽しもう。

「そうだね、よし行こっか!!」



ーーーーーー駅前にある全国チェーンの喫茶店
喫茶店と言われると少し落ち着いた年齢層の多い雰囲気がするけれど、このお店は勉強をして長居しても怒られないことで有名で学生に大変人気だ。

私たちも三年間大変お世話になった。
テスト期間に勉強したり、テスト最終日にお茶をしたり。
ここでの思い出は学校の次に多い。


「何頼む?」

「私いつもの」

「私もーー」

莉子がコーヒー、愛がカフェラテ、そして私がミルクティー。
お決まりのメニューだ。