夜の街を歩きながら、長かったようで短い三年間を振り返ってみる。

高校一年。コミュニケーション能力が高いとはいえない私にとって、莉子とクラスが離れたのは大事件だった。
半泣きになりながら自分のクラスにいったことを今でもよく覚えている。

休み時間のたびに莉子のもとに行き、泣き言ばかり言っていた。
1週間たった頃、愛が突然話しかけてきた。少し人見知りな私にとって校則は破るためにあるといわんばかりの愛は恐怖対象だった。

明らかに苦手ですというオーラを出していたが、それでも愛は話しかけてくれた。おかげで私も見た目と違って優しくて、頼りがいのあることがわかり仲良くなれた。
しつこいほどに話しかけてくれた#に感謝だ。

中学に引き続き莉子と一緒に吹奏楽に入った。希望通りの楽器にもなって安心した。
中学のときからやってきたクラリネットを高校で続けられてよかった。
きっと高校から新しい楽器をするのは大変だろうから。


高校二年生、後輩と仲良くなれるか不安だった。しかしその不安は杞憂で終わった。
後輩はみんないい子でこんな私も先輩といってもらえて嬉しかった。
夏に自分たちの代へと代替わりして初めてやってきた行事、文化祭。
大変だったけれど達成感を味わえた。

研修旅行でハワイにもいった。
初めての海外で、莉子や愛とたくさんの思い出を作ることができた。


そして高校三年生。最後のコンクールは言うまでもなく、私にとって印象的で興味深かったのがクラス。
ずっと部活ばかりだったからこんなにクラスが楽しくて居心地のいいものだとは知らなかった。