時間はあっという間に過ぎ、文化祭当日。


1日目は午前中のシフトだった。

莉子も同じシフトなので、午後からは一緒に他クラスをまわりに行ける。


「澪ちゃんっ、たこ焼き3人前!」

「はーい」

予想以上に売れていて驚いている。しかし油を売る暇はどこにもない、そこから休む間もなく働き続け、お昼になった。


「はーい、シフト交代ねー、午前の人は休憩行ってきていいよー」

「「はーい」」


ふぅー、ようやく終わった。次から次へとお客さんが来るから息をつく暇もなかったや。


「澪、行こー」

「うん」


昨日のうちに莉子とまわるところは決めている。
隣のクラスがカフェをやっているらしいのでそこで休憩した後、体育館で演劇部の劇を見る予定だった。


カフェで紅茶とクッキーを頼み、莉子と雑談を楽しむ。


「たこ焼き大盛況だねぇ、呼び込み係のおかげかな」

「そうかも、九重さん可愛いしね」

「そうそう、一ノ瀬くんもカッコイイし」