氷のような彼は陽だまりのように暖かい


「ん…?」

目を開ければ見知らぬ場所に寝かされていた。

「起きたか。」

声のした方に顔を向ければ、私を助け出してくれた男が壁にもたれながら本を読んでいた。

さっき見た時とは変わって、スーツから私服になっていた。

「はい…あの、ありがとうございます。」

「気にするな。」

起き上がり深々と頭を下げれば頭を撫でられた。

こんなふうに、人に優しく触れられたのはいつぶりだろうか。

「私…どのくらい眠ってました?」

「2日間だ。死んだようにこんこんと眠ってた。」

そんなに長い間寝ていたのか。

「腹はすいてるか?何か食ったほうが気も晴れる。」

そう言って男は出でいき、しばらくすると美人な女の人と戻ってきた。