「君が欲しい」
そういうと、少年の瞳は真紅に染まり背中には鳥と同じような形をしているが全てを飲み込むような威圧感を放つ漆黒の翼が現れた。
風が吹き荒れる。
その姿を見た私の思う気持ちはたった1つ“恐怖”
「天狗」
私はストンと尻餅をついた。
空を見上げると太陽の光などいっぺんも見当たらない、月の光すらも当たらない、闇が広がっていた。
「夜だ」
”森の夜“が来た。
森の夜は天狗たちのものだ。
その空間に足を踏み入れれば行きて帰れる保証はない。
私はガクガクと震え始める体を必死に動かして逃げようともがいた。
「安心しろ小娘、俺は貴様が気に入ったんだ。見ていたぞ。妖に優しく接していたのを。お前のような人間を見ると壊したくてたまらなくなる」
私は目を見開いた。
