「びっくりした……!心臓止める気…!?」

「悪い悪い……!何か難しそうな顔してたからさ…!!」

すると、私達はいつの間にか横に並んで学校に向か

っていた。

まぁ、いつも一緒にいるからいいか……。

だが大学に着くまで少し無言状態が続き、そ

のせいか歩いてる時間がいつもより長く感じた。

何か話さなきゃ……!!

そう思い、思い切って自分から話そうと口を

開いたその時。

「昨日は、悪かったな。せっかくの、デート

なのに。」

佐久間くんから、喋りだしたことに私は口を

閉じその後、手を横に降った。

「大丈夫だよ!事情があったんでしょ?何な

ら仕方ないって。」

「あぁ……。そう言ってくれると助かる。」

そして、苦笑いをする佐久間くんだったが、

いつもなら本当の事を打ち明けるはずなのに

今回は何も言ってはこなかった。

私は、頭の中で不安な事をおもちゃ箱の中に

しまう様に、頭の中を空っぽにしようとした。

でも、そんな簡単には忘れらえず、私の頭の中

ではある言葉が過っていた。

それは……。

『浮気』という言葉だった……。