回る歯車

そんな時、遠くにふと、何かが目についた。


「あれ、なんだろう、?」



反射的に、歩き出していた。


もう体力は限界なはず。火事場の馬鹿力というものなのかもしれない。


もつれる足を支えながら、やっと着いたその場所は、お店のようだった。


看板もついている。



「時計屋…?」


古さの中に、オシャレさを感じる。アンティークな外見だった。


正直、怪しいと思ったが、助かるためには中に入るしかない。


それに、少し興味もあった。



そーっとドアを開ける。