危ナイ隣人

くるみがあまりに真っ直ぐに私を見据えて答えを待っているので、真剣に考えるほかない。

ほんとは“興味ない”って一蹴したいところなんだけど。


年齢。歳の差。うーん……。



「上限は8歳まで、かなぁ」


「お。結構いくね」


「特にこだわりとかないんだけど。9つ離れるってなるとお兄ちゃんと同い年になるから、たぶんお兄ちゃんと同じようにしか見れないだろうなぁって」



導き出した答えまでの道のりを説明すると、くるみが「なるほど」って頷いている。

今必死に捻り出しただけの答えだったけど、なんとか納得してもらえたみたいだ。よかった。



「そういうくるみはどうなの?」


「え、私?」



真帆にパスを投げられて、今度はくるみが考えるそぶりを見せる。



「正直、イケメンならいくつ上でも下でもいいんだけどー」


「さすが、ブレないね」


「イケメンは正義だからね。でもまぁ、上も下も3歳差くらいがちょうどいいかなぁ」



これ以上離れると話が合わなくなりそう、とプチトマトを食べてから付け足された。


意外にもちゃんとした意見。

確かに、ジェネレーションギャップとかもあるよね。

離れすぎだと、それこそ、昨日今日みたいにコドモ扱いされちゃうわけだ。