危ナイ隣人

「ん、オッケー」



ナオくんの合図で、姿勢を戻す。


と、ナオくんは満足げに鼻を鳴らした。



「それにして正解だったな。似合う」


「ほんと? ダイヤに負けてない?」


「んー。目ぇ細めて見れば、ギリ」


「そこは嘘でも“うん”って言うとこでしょ!?」



噛みつく私に、ナオくんはケラケラ笑って楽しそう。



もう。すーぐそうやってふざけるんだから。


こういうところは、関係性が変わってもちっとも変わらないんだ、この人。



「誕生日プレゼントだし、誕生石とかの方がいいかなと思ってたんだけどさ。

圭太の二番煎じみたいで嫌だったから、やめた」


「えっ、そんな理由で?」


「重要だろ。同じように誕生石選んだって知ったら、ニヤニヤして絡んでくるのが目に見えてる」



眉間に皺を寄せて、渋い顔のナオくん。


まぁ……話を聞いた限りの印象だと、ナオくん相手にそんな反応してても不思議じゃないけど。


お兄ちゃん、ほんとにナオくんに構い倒してたんだなぁ。



「じゃあ、なんでダイヤにしてくれたの?」


「なんでって……」



会話がそんな風に発展するとは予想していなかった様子で、ナオくんは少し目を丸くする。


でも、すぐに表情を和らげて。



「シンプルな方が、お前の顔が映えると思ったからな」



ナオくんが笑う。

少年みたいに。少しだけ照れた様子で。


その笑顔に胸がきゅうっとなって、



「派手な装飾がなくたって可愛いってことね? ありがとうございます」


「バカ、自分で言うな」



思わずふざけてしまった。私のバカ。