危ナイ隣人

ナオくんが酔いつぶれた時に一度班の方々とは会ったことがあったから、すぐに話は広まり、なんと署長さんの耳にまで入る始末。


ナオくんは苦々しく言っていたけれど、職場で愛されてるんだなぁって思ったよ。



そして、私達にはもう1人、交際を報告しなきゃいけない人がいた。





「いやー、初めに2人から連絡もらった時は、ほんとにびっくりしたよー」



L字のソファーに腰かけ、髪を掻き上げながらそう言ったのは、久しぶりに会う京香さんだ。


簡単な報告だけはすぐに済ませてたんだけど、どうしても対面で伝えたかったのと、会わなきゃいけない理由があったから、都合をつけてもらったんだ。

でも、相変わらず多忙を極める京香さんとの予定がなかなか合わなくて、8月下旬の今日、ようやく約束を取り付けることが出来た。



「その節は、本当にありがとうございました」


「なんのなんの。このバカ男がバカだったのが悪いんだから」



ジトっとした視線と共に話を振られて、私の隣に座るナオくんはバツが悪そうに視線を逸らした。


京香さんも本気で言ってるわけじゃないことは私でもわかるので、便乗して笑っておく。



「世話かけて悪かった」


「ほんとよぉ。あんたの幸せを見届けようと思ってたのに、このままじゃおばあちゃんになっちゃうところだったわ」


「ハハッ、もう手遅……ってぇ!」



貼り付けたナオくんの笑顔が苦痛に歪む。


裏拳。お見事です。